珠海长隆海洋王国(長隆海洋王国)はどんなところか・・・
広さはUSJくらい。雰囲気もUSJな感じ。入場料金もUSJくらい・・・
水族館と言うより、海のテーマパークです。中国に偏見を持っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、中も非常に綺麗ですし、パクリ遊園地とかではありません。
まずは入口ゲートに到着しました。この日は曇り、雨は降りませんでした。日差しが緩くて助かります。入口のモニュメントと、後ろには謎の建物があります。企鹅酒店(ペンギンホテル)です。一体何部屋あるのでしょう・・・ ここに宿泊された方は、少し早く入場させてもらえる様です。
入場に際しては、食べ物の持ち込みが禁止です。それほど厳しいチェックではありませんが、カバンの中は軽くチェックされます。持ち物制限もあるらしいですが、僕はいつも身軽なのでそこは分からないままです。
正面ゲートを入ってすぐ右側にコインロッカーもちゃんとあります。大型、小型とそれなりの数が用意されています。
園内の至る所から見える巨大ジンベエザメのモニュメントです。道に迷ったときの目印にもなります。ここに最大の水槽があります。
水槽はこんな感じです。
美ら海水族館の水槽の数倍はあると思います。横幅だけではなく奥行きも広く、4頭いるジンベエザメも常に見えているわけでは無い、と言う広さは、もはや海の中と言う雰囲気です。
ジンベエザメたちと一緒に写ってみました。影になっているのが僕です。
この水槽を外に出た隣にはテーマパークには付き物の「乗り物」の入り口があります。ディズニーランドのイッツ・ア・スモールワールドの様に乗り物で人形やCGが観られるわけですが、途中からこの巨大水槽の中のトンネルに入ります。電動で動くゴンドラは自動でリクライニングしたり角度が変わり、頭上のジンベエザメやエイを観る事ができます。
なぜか空いていましたが、僕は気に入って何回も乗りました。
そして、ものすごく楽しみにしていた「ベルーガのショー」です。(中国語では白鯨)一日に4回ほど行われる様です。他にもイルカショーとアシカショーがあり、全て別のスタジアムです。距離も近くは無いので、ちゃんと開始時間はチェックしておきましょう。
客席は計算したところでは4000席ほどで、平日であれば座れない事はありませんが、土曜日曜は並ばないと入場できない事もあるらしいです。
日本でも名古屋港水族館にはたくさんのベルーガがいますが、「公開トレーニング」というフワッとしたショーをやっているだけで、観覧スペースも狭くて地味です。確かにベルーガはイルカほどのジャンプ力は無いので、日本ではあまりショーに適さない動物の様な扱いをされている気がしますが、ものすごく人懐っこくて知能も高く、いろいろな演技を見せてくれます。この日も8頭ものベルーガがショーに登場しました。
ベルーガは北極海などに生息する寒い地域の動物ですのでこのスタジアムは完全屋内で、水温も低めに設定してある様子です。八景島シーパラダイスでも2頭のベルーガがショーをしていますが、夏場は水温も低くはなさそうですし可哀想です。「中国の方が環境が悪そう」というのは偏見だと思います。水族館の是非はさておき、日本の水族館こそもっと環境を良くするべきだと思いますが、日本にはもう資金が無いのでしょう。
しかもショーが終わった後にベルーガが過ごしているプールも非常に広く、しかもバックヤードには繁殖用のプールまで複数用意されているそうです。
現在も子ベルーガが何頭かいるらしく、お母さんと一緒のプールで飼育されているらしいです。
ジャンプが苦手なベルーガでもステージに乗り上げやすいように、水面の高さが工夫されています。
所変わってイルカスタジアムです。(中国語では海豚)大きなビジョンと立派なプールで、7頭ほどのバンドウイルカが演技します。日本でもおなじみのイルカショーですが、なかなかのスケールで、途中でオウムも出演したり、ゴンドウ鯨も出演し、盛沢山でした。ただこの日はゴンドウさんの機嫌が悪かったようで、トレーナーさんの合図を無視ていました。
まるでどこかの野球場みたいですが、これがイルカスタジアムの観客席です。土曜日曜ともなると上層席まで埋まるのでしょう。
「さあ、参加したい人は手を挙げてください!」とアナウンスされると、ほぼ全員が大騒ぎで挙手しています。中国人が積極的というより、日本人が地味すぎるのではないか・・・と思ってしまいます。
実際、アメリカのユニバーサルスタジアムでも、観客はノリノリで盛り上がります。アメリカ人の騒ぎ方も中国人の騒ぎ方も僕から見るとよく似ています。でもせっかくのエンターテイメントです。この方が楽しいし、トレーナーさんたちもやりやすいでしょう。
園内のパレードは一日に2回行われる様です。夜は最後までいられなかったので写真撮り忘れていましたが、LEDで彩られて美しいです。ただ、そのパレードは「USJ」のパレードとほぼ同じノリです。海の生き物をモチーフにした大きな車に外人のパフォーマーがダンスをしています。昼見るとどうも滑稽なので夜見た方が良さそうです。
なんとも衝撃だったのがセイウチです。(中国語で海象)10頭余りのセイウチが全速力で泳いでいる姿を初めてみました。日本では見たことが無い広さです。セイウチの餌を買ってあげることができる様になっていますが、餌を持っている人を見つけると皆が集まってきます。いろいろな子にあげたかったけど、一番手前の子は要領も良くて勘もよく、上手にえさを拾ってしまいます。ほとんどこの子が食べました。
そのセイウチプールのすぐ隣に「急流すべり」があります。両脇にはセイウチの形をした巨大岩が作られています。実際見てみると、この写真で感じる以上に巨大です。
濡れ方は、やはりUSJのジュラシックパークライドと同程度の様です。僕ならこんな程度でカッパはかいませんが、皆買っています。
ちなみに日本の「長嶋スパーランド」の急流すべりの方がずっと濡れるでしょう。
僕の知る限り一番よく濡れるのは台湾の「小人国」の急流すべりで、ここは常軌を逸した濡れ方をします。カッパではもはやどうしようもなく、水着に着替えるべき、というレベルです。いずれご紹介します。
またまた別のスタジアムでアシカショーです。アシカとなると芸が細かいだけにセットも凝っています。なんとセイウチやトドも出てきたのですが、写真を上手く撮れませんでした。アシカも6頭はでてきます。スケールが大きいです。
ペンギンやシロクマのエリアでも、動物のスペースがとても広いのです。非常にたくさんのペンギンがいましたが、悠々とした広さです。これらはすべて屋内で冷房完備。ペンギンたちも快適そうです。
クラゲの水槽は「インスタ映え」を狙っている様です。いろいろな色のLEDで照らされ、クラゲの色がどんどん変化しているかの様です。人影はもちろん僕です。
ちなみにこれだけ素晴らしい水槽を作ったのは、日本の会社「日プラ」だそうです。
香川県に新屋島水族館という、閉鎖のうわさが絶えない水族館がありますが、その水族館を作ったのが日プラなのだそうで、その技術が進化してここまで凄い事になっているのでしょうか・・・
この巨大テーマパークの原点が「新屋島水族館」だったとすれば、それはなんとも趣深い話です。
実際に水槽に使用されているアクリルが展示されています。
その後、新屋島水族館の運営は高松市になったのだったと思いますが、また日プラが運営するという噂を聞きました。老朽化はしていますが、閉館せず維持しようと言う心意気には感謝したいものです。
どこの水族館でもすぐに死なせてしまうジンベエザメ、ここ長隆海洋王国はそんな水族館でないことを心から願います。
結局、夜の20時までここに滞在しました。
この日の香港発の深夜便で関西に帰国したのですが、今は珠海から香港への移動も圧倒的に簡単になっています。香港からの行き方、帰り方についてはこちらでご紹介しています。
コメントする